イライラして、ついきつい言い方をしてしまった。ダイエット中なのに、コンビニで余計なものを買ってしまった。タバコをやめたいのに、つい手が伸びる——。
頭では分かっているのに、衝動に負けてしまう。そんなときに使えるのが、マインドフルネスの手法「RAIN(レイン)」です。4つのステップで、衝動や感情と少し距離をとれるようになります。
この記事のポイント
- RAINは認識する→受け入れる→観察する→距離をとるの4ステップ
- 衝動を我慢するのではなく、気づいて眺める
- 禁煙の研究では、マインドフルネスを使ったプログラムで禁煙できた人の割合が高かった
衝動に負けるのは「意志が弱いから」ではない
欲や感情があるのは、人間として当然のことです。無理に我慢しすぎると、ストレスがたまってかえって反動が来ることもあります。
大切なのは、衝動をなくすことではなく、衝動にそのまま流されないこと。そのための練習がRAINです。
RAINの4ステップ
RAINの4ステップ
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ここでは「イライラしているとき」を例に紹介します。
R:Recognize(認識する)
まず、今の自分の状態に気づきます。「あ、今イライラしてる」と心の中で言葉にするだけでOKです。
A:Accept(受け入れる)
イライラしている自分を否定しない。「イライラするのは悪いこと」と責めずに、「まあ、人間だからね」と、そのまま認めます。
I:Investigate(観察する)
今、体や心に何が起きているかを興味をもって観察します。「胸のあたりが熱い」「肩に力が入っている」「何がきっかけだったんだろう?」など。
N:Non-identification(距離をとる)
その感情を自分そのものだと思わない。「誰かが怒っているのを横から見ている」くらいの感覚で眺めます。研究によっては、NをNote(気づいたことに名前をつける)として紹介しているものもあります。
禁煙の研究でも使われた方法
アメリカのブルワーらの研究では、喫煙者をマインドフルネスを使った禁煙プログラム(RAINの考え方を取り入れたもの)と、従来の禁煙プログラムに分けて比べました。その結果、マインドフルネスのグループのほうが、禁煙できた人の割合が高いという結果が出ています。
「吸いたい」という衝動を無理に抑え込むのではなく、衝動に気づいて、波が過ぎるのを眺める。この考え方が役に立ったと考えられています。
なお、禁煙は自分だけで頑張るより、禁煙外来などを利用するほうが成功しやすいと言われています。本気でやめたい人は、医師に相談するのもおすすめです。
いろいろな場面で使える
| 場面 | R:気づく言葉の例 |
|---|---|
| イライラ | 「あ、今イライラしてる」 |
| 衝動買い | 「今、すごく欲しくなってる」 |
| 食べすぎ | 「お腹はすいてないのに、食べたくなってる」 |
| スマホ | 「なんとなくSNSを開こうとしてる」 |
悪い習慣をやめたいときは、RAINとあわせて「その行動をしにくい環境を作る」のも効果的です(習慣化の方法|7つのテクニック)。

まとめ
- 「一度こらえて!」ではなく「一度気づいて!」
- R 認識する → A 受け入れる → I 観察する → N 距離をとる
- 感情や衝動は悪くない。どう向き合うかが大事
参考:Brewer JA et al. (2011) Mindfulness training for smoking cessation: results from a randomized controlled trial. Drug and Alcohol Dependence
※本記事は一般的な情報をまとめたもので、医学的な助言ではありません。